この通信は、シニアが気になる!数字やトピックスから、安全・安心な社会をさがし求めます。

No.53/2011.6.15(水)発行
発 信/SLAとうきょう

昭和の風景は「思い出の ちから」

今号は その23 「電力エネルギー」 の移り変わりを調べてみました。

●クロヨンダム(映画「黒部の太陽」)が完工、記念放水の写真が紙面を飾り、深刻な電力不足に悩む時代に光を放つと報じる。昭和38年。
●石炭斜陽化、炭坑の閉山あいつぐなか、炭坑再開発レジャー施設「常磐ハワイアンリゾート」が完成。昭和41年。
●その記録を物語にした映画「フラガール」が完成公開。
●水力発電が主体の「水主火従」時代→石炭から石油へ、火力主体の「火主水従」時代へ
●1967年(昭和42年、原子力発電の商業運転開始(茨城県東海村)。以降わが国の発電量は30%近くを「原子力」に依存している。しかし原発事故後のエネルギー政策は、まだ迷走中?

金融機関でいち早く「原発に頼らない安全な社会へ」と、“脱原発宣言”をした城南信用金庫のメッセージに「喝采」、「ブラボー」メールが届いている。

<小さな特集> かんばろう!ニッポン
「共助」の ちから


※水彩画は:東武線の小さな駅「堀切駅」 藤木亘「小さな画室」より。
http://www.ne.jp/asahi/fjk/art/ 

マスコミ各社の「大震災から3か月の課題」といった総括特集が目立ちます。あらためてその被害の大きさと、一向に捗らない復興の歩みに胸が痛みます。被災地によって、一様ではない特殊な事情があるにせよあまりに復興の足取りが見えない。毎日のように流れるテレビの映像は、「被災直後の映像?」と勘違いするほど、がれきの山も多く、「いまだに家族の痕跡すらつかめず、探しつづけている人たち」が大勢いる。最近のNHKのアンケートには、一つ屋根の下に住んでいた家族が4か所に分散しているなど、「3分の1が家族離散」、「80%近い被災者は復興が進んでいない」と答えている。
被災地の一日も早い復興・再建をねがう気持ちは、国民の誰も変わらない。世界中の人びとから、これまでにないメッセージや物心両面の支援がつづいている。公共の支援策を超え、国境を越えた様々な「共助」の力が、これからも強い支えになるのだろう。
有名人だから、というわけではないが、日本人より日本に詳しい、コロンビア大学名誉教授ドナルド・キーン(88)さん。「震災で、日本は更にいい国になる・・・」と帰化を決意、東京に住まいを移すと早々と宣言した。「天国で被災された方のお役に立ちたい」と、自分の声で残したスーちゃんのラストメッセージ(LM、遺言)・・・言葉のチカラも大きい。

★「この夏だから」の節電事情
経産省はこの夏の「15%節電」に向けた対策メニューを出した。夏の平日9時〜20時。なかでも消費電力の大きい「エアコン」が槍玉にあがっている。
夏の14時頃、在宅家庭では平均1,200Wの電力を消費する。そのうちエアコンが53%を占める。そこで、室温28℃の設定すると(これで削減率10%の効果)。"よしず"や"すだれ"などで、窓からの日差しを和らげる(削減率10%)。エアコン消せば(削減率50%)といったメニユー盛んに奨励?している。しかし、医療機関や高齢者に無理強いしては熱中症がこわい!

★エアコン節約、「熱中症」に ご注意!
気象庁は今夏から「熱中予防に注意情報」を出すことになった。気温が30度の猛暑日が予想されると、「高温情報」ともに「熱中症などに注意ください」と呼びかける。30度以下でも、気候や個人差があるので要注意だ。ホームページに掲載されるので、高齢者の目にはとどきにくいが、因みに記録的な猛暑の昨年は、夏の間に1648人が亡くなっている。 

★東電は7月から「でんき予報」危険信号は「赤」
午後6時をメドに、翌日のピーク時の供給限界をホームページに載せる。緑、黄色、オレンジ、3%を切ると赤色にかわり、「需給逼迫警報」となる。「節電は、これ以上、原発を停止させないための原発推進派によるプロパガンダ(情報操作)だ。」という評論家もいる。まさかとは思うが、ドイツもイタリアも国民が「脱原発」を決めた。

★励ましのカタチ、いろいろ。
プロスポーツ界から、芸能界、組織や個人から、さまざまな形の支援がつづく。歌で、詩で、句で、詞で、声で、字で、絵で・・・そんな会話をしていたら、全国のお寺さんに「鎮魂と元気の鐘」をついてもらったらどうだろう?明け六つと暮れ六つ。きっと被災地にも気持ちが届くにちがいない・・・と。まだ実現はしていないが、支援のカタチはさまざま。これからも共助のかたちは変わりながらつづく。 絵手紙のチカラ1:竹下薫二郎作(中高年の「元気が出るページ」より)

★アロハー!のチカラ。頑張れ!「フラガール」
映画『フラガール』の舞台となった福島県いわき市の温泉施設「スパリゾートハワイアンズ」も被災し休業中だ。フラガールのメンバーの中には、津波で自宅が流されたダンサーもいる。だが、「暗く沈んでいても仕方がない」と、復興に至るまでの間、首都圏や東北各県を巡行中だ。
石炭産業の斜陽化で滅び行く炭坑(ヤマ)を救ったフラガール一期生の血を受け継いでいるダンサーたちだ。

                               映画「フラガール」のポスターより
ちょうど創業時の一期生がしたように、明るく「アロハー!」と笑顔で呼びかけながら元気を振りまくだろう。 映画化された『フラガール』(松雪康子主演、 蒼井優、富司純子ら助演)もなかなか感動的な作品だったけれど、昭和35年の夏、筆者は学生時代に人形劇団の一員として、この炭住の子等への慰問公演に参加しているので思いが重なる。

▼(以下は4月9日「天声人語」より抜粋)。ボタ山を行楽地に変えたのは、このままでは家族も地域も沈むという危機感だった。今、石炭衰退に代わる試練は放射能の風評。毎度回されるエネルギー政策のツケに、福島の苦渋を思う
▼震災の傷を埋めるには、産炭地興しの何倍かのパワーが要る。
その源泉は家族愛や郷土愛だろうが、ダンスの先生にあたる「よそ者」も貴い。そして誰より、地域や国の将来が己の人生に重なる若い力。復興の最前列で踊った娘たちのチカラを信じたい。  

「発明・アイディアで生涯現役!」
★シニアの“発明ごっこ”が人気、講座も花盛り・・・
体験から生まれた、ちょっとしたアイディアが人気商品になって特許も申請した事例が中高年誌などに連載が増えている。「リタイア後は趣味を豊かに!実益も!」などのキャッチコピーで、中高年向けに発明考案を手ほどきする講座も盛んだ。
  趣味や、暮らしのなかの不便からヒット商品がうまれている。毎月1回第3日曜日に、発明学会(新宿区)が開いている「日曜発明学校」には毎回約100人が参加するが、その8割が中高年だという。足のかかとを切り落とした短い「初恋ダイエット・スリッパ」は、女性会員のアイディアで売上高50億円のヒット商品だ(「発明ライフ」N0.670) http://www.hatsumei.jp
行政が後押しするケースもふえた。東大和市は、この5月から6回シリーズの講座「発明・アイディアで生涯現役!を開講した。講師は発明家で、シニアライフアドバイザーの小川信子(文京区、サンガ代表)氏。小川さんは「楽らく健康BOX」、「スターのおはし」などのヒット商品を開発した発明主婦。「身近な悩みからハッとする心を!」、「商品ネーミングが大事」など、商品開発のコツを伝授した。定員35名は早い機会に満員となり抽選となった。
http://www.onsanga.com/ (サンガ03-3818-5991)

★皆で楽しみながら・・・シニアのための発明・発見サロン
行政支援の先駆けともいえる川崎市の「達人倶楽部」は、5年前から「わくわく発見計画」で「達人」を養成している。「発明発見」、「緑のまちづくり」、「成年後見制度」などのグループで、自分と、まちを元気にするのが狙い。 
毎月水曜日、講座「シニアのための発明・発見サロン」を開いているのは、NPO法人シニア大楽。常任講師は「発明仕掛け人」を自認する下村正さん。ここでもシニア世代が中心だが、90歳の男性もいる。洗濯機の「糸くず取りネット」を発明した主婦は、約3億円のアイディア料を稼いだ。「楽しみながら、みんなでアイディア商品の開発法を楽しむサロンなのです」と担当の藤井敬三(65)さん。笑いのシニア大楽らしいポリシーだ。夏には「クール・ビズ」をテーマに、「お金をかけずに夏を涼しくなる法を考えよう」といったトレーニングもおこなう。
http://www.senior-daigaku.jp/ (シニア大楽)

★夏エコ!浴衣のクール・ビズ展覧会・・・タンスに仕舞ってある浴衣や半巾帯を使った特許帯づくりの実演と展示会を開く。7月18日(月)〜23日(土)、画廊喫茶サンマロー(調布市布田1-47-3)。人気作品の展示と帯づくり指導。「さくら着物工房」の主催。問い合わせ090-3691-0055(鈴木) 

 

 

※絵手紙のチカラ:2 竹下勲二郎氏作(中高年の「元気が出るページ」は、5月、上野公園・パークサロンで、被災地支援企画、「写真絵画俳句書展」を開催した。
またホームページ上で被災地支援メッセージを募っている
  http://genkigaderu.net/ 

 

 

 

不安がいっぱい 安心をください!

停電に備え準備していること、しようと思っていることは?・・・多くの主婦が挙げたのは「懐中電灯などの準備」(87.2%)、「携帯などの充電」(72.5%)、「飲み水の確保」(58.7%)、「お風呂の水をためる」(55.0%)、「保冷剤の準備」(43.1%)、「調理不要の食品を買う」(36.7%)。皆さんはいかが?
「節電商品を1年以内に購入する予定」では、「LED電球」の購入検討が30.6%、次いで「扇風機」の16.9%。扇風機は、エアコンと併用して使うと、エアコンの効率を上げられるため、節電グッズとされる。(メディアインタラクティブ調べ)

認知症に2割が、食機能改善、「胃ろう効果」の大規模調査・・・介護度の段階別に、「お腹に栄養チューブ・胃ろう」を研究してきた国際医療大学病院の鈴木教授らが行った(厚生労働省の研究班)。介護度2の人で35%の改善、介護度3〜4の人では17%の改善がみられた。高齢の認知症患者への胃ろうの導入をめぐっては体に負担や苦痛が伴い、人工的な延命につながりかねないなどの論議は盛んだが導入後の効果ははっきりしていなかった(5.18朝日)

自らの終末医療を事前に指示・・・Tさん(54)は、医師からの胃ろう提案に、迷いながら断われなかった。母は苦しみながら逝った。「自分らしい生き方を考える会」が作った自由記入式の事前指示書を知り、さっそく購入、友人にも配り、家族とも話し合っている。
早く知っていれは、母を苦しませることがなかったのにと思った。(読売ヨミ・ドクター「最期を選ぶ」シリーズで掲載) 

熱中症対策の水は飲むタイミングが大切・・・寝ているときや風呂では汗をかくので、コップ1杯程度の水分補給を。人は体重の53%が水分でできている。食事など取る水分のほか、飲み水で1日平均で1.2リットルは摂取しているが、水分の減少率が2%になるとのどが渇き、さらに4、5%を超えると体温が上昇したり、頭通がはじまり、8〜10になると痙攣を起こしたりする。風通しの悪い室内でもなりやすいので要注意(環境省保険マニュアル)
70歳台の4割がネット利用・・・前年比6.3ポイント上昇した。80歳以上も20.3%(同1.8ポイント上昇)と、高齢者のネット利用増が目立っている(2010年時点の利用率、総務省)。なかでも自宅のPCから高速回線(ブロードバンド)利用の割合は77.9%と増えた。

☆特記のない数字は、朝日、毎日、読売、日経、産経、東京新聞を参考にしました。

■第18回シニア住宅見学会

ディサービスをFC展開する茶話本舗「二子玉川亭」を視察
24時間、年中無休、夜間サポートあり・・・通所サービスを中心に“夜間ケア付小規模ディサービス”モデルのフランチャイズ(FC)を展開する「日本介護福祉グループ」の「二子玉川亭」を視察します。全国377ヵ所に事業を展開する若手の経営陣によるに革命的なディサービスの実際をつぶさに見学後は、新しい二子玉川の人気スポット「東急ライズ」を見学します。
◆実施日:平成23年7月10日(日)
◆世田谷区瀬田1−9−13「茶話本舗二子玉川亭」
◆集合:田園都市線「二子玉川駅」改札(1カ所) 10時30分
◆案内人:沢木清美SLA ◆参加費300円 (昼食試食の場合は別途)

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■第23回 文学歴史散歩

今、人気の歴史散歩道と商店街、「谷中・千駄木」コース
歴史散歩で人気の「谷・根・千」といわれるこの地域。下町の雰囲気が残っており、徳川家の菩提寺の「寛永寺」をはじめ美術学校や音楽学校があったことから芸術家や文士も多く住む。文化の薫り、庶民の匂いのする街、多くの人に愛されている所以でもあります。
◆実施日:平成23年 7月24日(日)(小雨決行)
◆集合:JR線・地下鉄「西日暮里」駅 改札口(1カ所)10時
◆コース:(約3km、3時間コース) @道灌山(江戸百景)、A諏訪神社(森鴎外のお気に入りの神社)、B太平洋美術会(光太郎と智恵子)、C経王寺(彰義隊の駐屯地)、D幸田露伴旧居跡、E朝倉彫塑館(入場せず)、F岡倉天心旧居跡、G谷中墓地(五重塔跡等)、H天王寺、I全生庵(北村西望作、黄金観音像)、J森鴎外観潮楼跡、K青鞜社跡、L宮本百合子旧居跡、M谷中銀座(東京3銀座の一つ)。解散:谷中銀座又はJR「日暮里駅」駅。 ◆案内人:酒井文夫SLA◆参加費:300円
◆問合わせ先・申込み先/SLA東京 090―3041−6748(岡田)


断捨離を話題に・・・
一つのウソを消すには、12回塗らないと治らないと西洋のことわざがあるそうです。東電も原子力推進者もウソの上塗りが重なって、もはや張りぼて(紙の原子炉)
断捨離には、気力、体力、決断力が大切と「老いる前の老い支度」で言っている。私、どれも自信がないからあきらめるわ。有るとすれば「貯蔵力」かな(倉を建てよ
地震でないのに揺れを感じる、乗り物酔い似た地震酔い・・・私もひどいの。もう1年も前からなの(震災前から)
何でも聞くクセのあるひと。宝くじ売り場で、売り子に「当たるかしら?」、売り子「当たりますよ」、「ホント? うれしい!ありがとう!」、売り子「どういたしまして」(当たるかも)
定期健診の日、眼科と歯科を間違えた。同じ病院だったので、慌てることなかったわ。着ていくものも変わりないし・・・(保険証も同じ)
集いの会場で「被災地へ元気の出るメッセージ」を寄せてもらったら、「東北の人と結婚します!」がひと目を引いた。中年の女性に・・・(拍手)
スカイツリーの建設足場が取れたけど、ツマンナイ!建設中がいいのよ。空にむかって一日一日伸びる姿が良かったのよ。人間も同じよ(前向き)
(第24回サラリーマン川柳人気投票1位)<久しぶり 名が出ないまま じゃーまたね>
   ある、ある。私なんか半日一緒にいてどうしても思い出せなかった(相手か)

◆「暦のうえでは・・・」といった時候の言葉が要らなくなる?現実と違和感があると、気象庁が新・二十四節気」をつくるという。◆科学の力でほとんどの農産物は四季栽培が可能になった。だがスイカやトウモロコシはやはり夏の季に似合い、美味しい。◆「♪夏もちかづく八十八夜・・・茜たすきに菅の笠」、自然に逆らわず伝統を護ってきた新茶が原発で汚染した。茶摘み乙女の“茜たすき”の茜は止血剤の効用を持つという。指先で摘む怪我に備えた。先人の知恵はどこまでも粋で、優しい。(岡)

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