より豊かに、有意義な人間関係を築き上げるためには、コミュニケーションを円滑にすることが必須条件である。『人間が言葉や身振りによって表現されるメッセージを使いお互いに影響しあう過程』がコミュニケーションである。『自らが情報を作り出し受け止めて、それを充分に活用する能力を身につける』。
理屈ばかりが判っても、実際のコミュニケーション・コンピテンス(能力)を身につけるには、日常の生活の中でそれまでに得た情報や幅広い知識を通じて、自分でそれらを活用していかないと身に付かない。

コミュニケーション能力とは、人間だけが使うことの出来るお互いの共通の記号・象徴 = 普段無意識に使う言葉や身振りなどのメッセージを使ってお互いが理解し、影響を与え、問題を解決する、などの目的を達成したり、健全な対人関係を築き上げたり維持していくための知識や能力をいう。
この能力により、今、目の前にあること以外に時間を飛び越えて考えることが出来、その時々に何をしないといけないかを考える事で人間と動物の違いが出てくるし、自分を深く知る事で相手にも判ってもらえるようになるのである。

使われる共通の記号・象徴そのものは何の意味も持たないが、それを使う人間が同じ様な文化や暮らしの中で、適当に意味の共感をすることで全く同じ感情は持てないが気持の共有が出来てくる。
送り手と受けての間で共通の言葉や象徴を使って意思の伝達を計ろうとしても、言い回し方で意味のずれが生ずる事もある。このために実際にはコミュニケーションでは多くの誤解や問題も生じる。しかし何の意味も持っていなかった言葉を、五感(視覚・嗅覚・味覚・蝕覚・聴覚)を使って理解する能力を人間は持っていて社会生活を送っている。
一人一人が周囲の刺激を認識、解決、評価し、把握しておく事が大切であり、共通の言葉や象徴を使う能力を持つ人間、参加する人間の数により状況の特色もかわってくる。自分と相手が置かれている状況を正しく読み取るための観察力や判断力を意識して持つ努力をしておかないと、気が付いたら周囲の人々から遊離していることになる。

メッセージはコミュニケーションの過程で、人間同志がお互いに合おうとする考え、感情、意見などを言葉や身振りなどのシンボルで表わしたものであり、これらのすべてがお互いに影響を与えながら一つのメッセージを構成するといえる。
豊かな人間関係のためのコミュニケーションが行われる状況もメッセージと密接な関わりがある。


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