日本と欧米のコミュニケーションの違いは、“あいまい”と“はっきり”にある。
日本は『あいまいコミュニケーション文化』である。お互いの考え方、意見、価値観などをある程度理解し合っているために、あるいは理解し合っていると思うために、言葉や身振り手振りに頼らず、『以心伝心』といった方法でコミュニケーションを図ろうとする。この文化では、理論、証明、論法などの論理的な部分に重点を置くのではなく、感情、ひらめき、含蓄といった情緒的な手段によってコミュニケーションを行おうとする。多少の違いはあっても大体似たような事を考えていて、細かい説明が無くても理解できたと思われている。仮に理解できなければ、その人には“協調性に欠ける”“付き合いにくい”等とレッテルを貼って除外しようとする。

出る杭が打たれないようにするには、異質なものを他と同質化させる事になる。調和を重んじる『あいまいコミュニケーション』は、国際化、情報化といわれ、文化的背景を全く異にする人と接触する機会がある現代に、『あいまい』の甘い考えでは健全な国際関係、対人関係を維持していく事は難しいだろう。

生きがいのあるシニアライフの創造を目指して、より豊かに有意義な人間関係を築き上げるためのコミュニケーションをどのように捉えていくか考えてみませんか。


 ■コミュニケーションについて(1) ■コミュニケーションについて(2)
 ■シニア夫婦のコミュニケーション(1) ■シニア夫婦のコミュニケーション(2)
 ■シニア夫婦のコミュニケーション(3) ■男と女のコミュニケーション ■INDEX